ライグラスいもち病
目次
1標準的な症状
小さな褐点を葉、茎に生じ、急速に円形~長円形の病斑になる。大型病斑になると、全葉に拡大して枯死させる。
葉の病斑は紫色~褐色の縁をもち、黄褐色~灰色を呈し、時に病斑の周囲が黄色になる。多湿下では病斑上に灰色の菌糸、分生子柄、分生子を生じる。
症状が激しいと、個体は枯死する
特徴的な分生子柄と分生子
分生子
2診断のポイントと対策
色 | 赤褐~赤紫~紫黒色 |
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形 | スポット~不整型
(融合あり) |
大きさ | 直径5~10cm位 |
発生要因 | 高温多湿 |
3応急処置(薬剤対応)
緊急対応 | 登録農薬がないので、薬剤対応ができない。 |
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その必用のない場合 | イネいもち病の情報を参考にして耕種的防除に力を入れる。 なお、常発地には抵抗性品種を用いる。 |
4類似病害との違い
あらゆる種類のシバがピシウム病にかかるが、いもち病にかかるのはライグラスのみである。パッチの中の罹病個体をルーペで観察すればピシウム病との違いは分かる。また、ピシウム病の場合には、パッチの拡大がより速いし、刈高が高いと大型で円形のパッチになる。ピシウム病は早朝、水浸状、暗灰色で指間でこすると、油状を感じる。
5発生履歴
2001.7
ライグラスいもち病
2001.8
ライグラスいもち病再発状況
6引用
- 参考文献:グリーン研究報告集
- 77:69頁の「ペレニアルライグラスの病害について」(委託調査答申書)参照