ベントグラス |
細菌性病害 |
かさ枯病と葉枯細菌病がグリーンカラーからグリーンの周縁部にかけて発生。特にかさ枯病は今月から目立ってくる。細菌性病害全般に風通しの改善、刈高を上げるなどの耕種的な予防が良い。かさ枯病に対しては予防的には有機銅剤が有効。発生後には治療的な抗生物質剤(アグリマイシン-100)があるが、アグリマイシン-100はベントグラスに登録はあるものの、その使用は生産圃場に限られている。一般のプレーヤーとの接触を避けるのが目的で、ゴルフ場ではナーセリー等での使用に限る。
|
疑似葉腐病(イエローパッチ、ウィンターパッチ) |
発生に年次変動が激しいが、必要に応じて薬剤対応する。
|
炭疽病・ダラースポット病 |
暖かくなるのが早ければ、発生することがあるので注意が必要。特に初期診断が容易なダラースポット病には発生初期の徹底散布が有効。
|
スーパーフィシャルフェアリーリング病 |
発生には年次変動がある。黄〜褐色のリングを形成し、イエローパッチに似る。予防としてサッチ除去が有効であり、治療的にはポリオキシンが有効である。
|
コウライシバ・ノシバ |
葉腐病(ラージパッチ) |
暖かくなるのが早ければ、発生することがあり特に降雨後は注意が必要です。
|
疑似葉腐病(春はげ症) |
芝の立ち上がりと共に目立つ。春の薬剤散布は効果が無いが、散水やコアリングなどの更新作業で回復促進が期待できる。
|
立枯病(ゾイシアデクライン)・ネクロティックリングスポット病: |
薬剤散布は秋の予防散布が最も有効であるが、秋より効果は劣るものの、春の散布も有効なので、昨年多発した場所には散布した方が良い。
|
コウライシバ、ノシバ、バミューダグラス |
雪腐病 |
関西では主に褐色小粒菌核病が一定期間根雪のある所で発生し、融雪後に本病のパッチや小粒の菌核が観察される。紅色雪腐病(年次変動が大きい)、褐色雪腐病(グリーンでは確認していない)は積雪が無くても発生する。いずれの雪腐病も病原菌が異なり、有効な殺菌剤も異なるので、どの雪腐病が発生しているかを事前に把握しておく必要がある。
※4月のベントグラスでは、かさ枯病の症状が目立ち、ダラースポット病、炭疽病が発生しだす。日本芝では春はげ症が確認され、ラージパッチ、ゾイシアデクライン、ネクロティックリングスポット病が発生してくる
。
|