5月に注意すべき病害

ベントグラス / コウライシバ・ノシバ / ベントグラス・コウライシバ・ノシバ
ベントグラス
 ダラースポット病  露などでターフ表面が長時間湿度が高い状態や極度のN不足を避ける。毎年、激発し防除に困る場合には、発生が予想される1、2週間前から菌密度を上げないため予防散布を開始し、本病の発生期間中には定期的に殺菌剤をローテーション散布するとよい。

 細菌性病害  通常、かさ枯病は5月前半で終息する。葉枯細菌病は引き続き発生、褐条病は5月から見られる。褐条病は診断が難しいので、困る場合には研究所に連絡を。全般的に風通しの改善、刈高を上げるなどの生態的対応が有効。

 炭疽病  先月に引続き発生。初期は黄色だが徐々に赤みを帯び、縁がはっきりしない小型不整形のパッチを形成。融合しながら拡大していく。

 ピシウム病  水みちに沿って発生する事が多い。赤褐色から黒味を帯びたパッチで、葉は軟腐する。

 立枯病(テイクオールパッチ)  最近はあまり見かけないが、補修用に播種した比較的若い芝に見られる。

コウライシバ・ノシバ
 葉腐病(ラージパッチ)  先月から引き続き発生。降雨後は特に注意が必要で予防散布が有効。3、4月に予防散布を行った場合は5、6月の残効切れに注意。最近、色々な原因で治癒しにくい場合がある。こういう時には研究所に連絡を。

 疑似葉腐病(春はげ症)  春の薬剤散布はほとんど効果がないが、これに散水やコアリングなどを組合わせると回復促進効果が期待される。

 立枯病(ゾイシアデクライン)・ネクロティックリングスポット病  秋の予防的薬剤散布が最も有効。しかし、春の散布も効果があり発生後でも回復を早める。

 葉枯病  降雨後に激発することがある。本病により裸地になることは少ないが、発生する場所や程度により薬剤散布が必要。

ベントグラス・コウライシバ・ノシバ
 フェアリーリング病  前年度の激発箇所には早めの薬剤散布が望ましい。薬剤やリングの種類によっては少水量では十分な効果が得られない事があるので注意。
 ※6月のベントグラスには上記の病害に加えブラウンパッチ、気温が高ければ赤焼病も発生。



6月に注意すべき病害

ベントグラス / コウライシバ・ノシバ / ベントグラス・ノシバ・コウライシバ共通
ベントグラス
 赤焼病  初期は黄色小型の楕円形パッチ、パッチは次第に赤みを帯びて拡大。6月前半でも高温多湿が続けば発生。

 炭疽病  先月に引き続き見られる。

 細菌性病害  葉枯細菌病と褐条病が発生。褐条病は診断が困難、困った時には研究所にご連絡を。 一般に風通しや排水の改善、刈高を上げるなどの耕種的対策が有効。

 ダラースポット病  先月に引き続き発生。

 葉腐病(ブラウンパッチ)  降雨後に目立つ。進展が速いので発生時には早めに薬剤対応。

 ピシウム病  葉は黒味を帯びて軟腐。赤焼病とは異なり急激な進展はないものの、発生時には早めの薬剤対応が必要。

コウライシバ・ノシバ
 葉腐病(ラージパッチ)  降雨後やその後に曇天が続く時には本病が発生や拡大、殺菌剤の残効切れに注意。

 葉枯病  降雨により激発することがある。発生個所や発生程度によっては薬剤散布が必要。

ベントグラス・ノシバ・コウライシバ共通
 フェアリーリング病  薬剤やリングの種類によって、少水量では十分な効果が得られないことがある。

 各種の生理障害  生理障害は、病害と違って芽数の減少やパッチの拡大は少ない。症状が出た所を毎日じっくりルーペなどを使って観察していると発病初期や拡大の様子がわかるようになる。しかし、正確には顕微鏡により明らかになる。この区別をして薬剤対応に入るのが普通。もし薬剤散布しても効かない場合には、生理障害の疑いが濃厚。困った時にはお電話を。
 ※7月のベントグラスでは今月に引き続き炭疽病、ダラースポット病、赤焼病、細菌病(葉枯細菌病、褐条病)が発生し、新たにイエロースポットが認められる。日本芝では引き続きラージパッチ、葉枯病が発生する。